大学時代は、教員免許を取って高校教員になることを目標にしていました。ですが、高校教員ですと関わることができるのは、どうしても目の前の生徒に限られてきます。実際に就職を視野に入れたとき、私はもっと大勢の教育に関するサポートを行い、日本の教育をより良く変えていくことでより多くの高校生の将来の可能性を広げる仕事をしたいと思うようになりました。そんな思いを胸に就職活動をする中で出会ったのが、進研アドでした。選考の中で先輩社員の話を聞いて、大学や短期大学、専門学校に対する広報支援などを通して、教員とは違った角度で高校生への幅広いサポートができると感じて、入社を決意しました。
入社してから4年間は、大学への企画営業を担当していました。クライアントにとって学生募集広報の施策は、実際に効果が得られるのか不安に感じることも多いと思います。そこで「なぜこの施策が課題解決に役立つのか」という根拠を持ってクライアントにご説明し、提案施策の納得度を高めること、さらに「あいまいなままの提案は要らない。お客様のためにならない。」と強い想いを持ってお客様と本音で向き合うことで、深い信頼関係を築くことを心がけました。その後、部署異動があり、専門学校や短期大学をクライアントとする営業部に異動しました。特に専門学校への営業を始めて感じたのは、大学と比べて学生の卒業後のキャリアに対する責任が大きいということ。先生方も学生の夢を実現したいという意思を強く持っています。そのため、学生募集はもちろんですが、入学後の教育内容についてもサポートすることが多いです。例えば、弊社の『基礎力リサーチ』というサービスを使って学生に春と秋頃に年2回のテストを受けてもらいます。テスト結果を出して学生の成長度合いを比較し、分かりやすく可視化することで、学びのモチベーションを向上させるのです。実際に担当している学校で、学生の意欲と学力が上がったという結果も出ました。これは例年にない数字だとか。嬉しかったですね。教育内容まで踏み込んでいくと、まるで自分が学校の職員になった気持ちになり、学校職員の一人として一緒に伴走しているような感覚になります。そんな自分だからこそ分かる学校の魅力を見つけてお客様と一緒に喜ぶ。この仕事に大きなやりがいを感じます。
高校生の進路の選択肢は多様に広がっているにもかかわらず、いまだに都市部やネームバリューのある大学のほうが良いという固定概念を持っている高校生や保護者が多くいると考えています。そういった地域格差や固定概念をなくしたい。地方でも良い学びが受けられる、地方にも良い学校があるということをもっと広めていきたい。そして、地方の大学や専門学校で教育を受けた学生たちが、自身の学びをその地に還元し、地域を活気づかせていくような、地方活性化の流れをつくっていきたいと考えています。